館長より、君へ。 1998年 12月

<12月号>

12月8日に思う

 12月は日本の若者たちにとって楽しい月かもしれない。クリスマス、冬休み、お正月と心が浮き立つ。何かと気ぜわしくもあるが楽しくもある月だ。もっとも入試を控えている受験生諸君はそれどころではないかも知れないが、それはそれで明日への希望がある。だが、今から57年前の昭和16年12月8日、日本国民は衝撃的なニュースに耳を奪われた。対米英開戦である。
 日本は欧米のアジア戦略の圧力を受け、国家の生命線を守るべく、戦端を開いたのだ。そして敗戦。日本は東京大空襲に続いて広島、長崎と史上まれに見る大虐殺を受け、降伏した。
 問題は戦後の占領政策である。古き良き伝統文化までもが破壊され、礼儀作法や道徳は消滅した。殊に国民としての誇りは徹底的につぶされた。今日における財界官界の腐敗堕落も、学校教育の崩壊もまさにその延長線上にある。大人も子供も人心の荒廃は目を覆うばかりだ。
 このままで日本は良いのだろうか。いや、良いはずがない。日本国民はその誇りを取り戻して、本然の姿を取り戻さなければならない。日本の未来は諸君の双肩にかかっている。この偽りの多い世の中で、何が真実で、何が国民として人間として正しい道なのか、心して考えよ。
 ――良い年を迎えられんことを。

バー

HOME   BACK   e−mail