館長日誌 2000年 10〜12月

12月31日(日)

  柔道の稽古納めの報告。今月の9日。館長と上級者門生との特別試合を行った。10代後半から20代後半までの若手 10人と30秒の休みを取って連続で練習試合をやった。3段1人、初段が3人、初段の実力の1級4人、高校生が2人、以上である。初段のうち一人は2段以上の実力者であった。館長の体力から半分引き分け、半分負けと思っていたが、しばらく前からトレーニングを強化してきたお陰で、かなり体が動き、3勝4敗3引き分けという結果であった。警視庁勤務の3段とかろうじて引き分け、大学柔道部現役の初段に勝ったのはいいが、9人目、10人目ではフラフラ状態で、あっという間に一本取られてしまった。特に9人目は1級の社会人であったが、相手の内股を裏投げで返そうとして失敗し、こちらの方が背中から落ちてしまった。相手の内股を警戒していたのに、残念だった。昔は15人以上の有段者と連続でやっても体力的には何とかなったのだが、この日はさすがに疲れた。46歳という年齢を痛感させられた稽古だった。来年は体を鍛え直して、全勝したいものである。
 さて、学習教室の方だが、年末も年始もない。冬期講習会の真っ只中である。一応、30日から1月3日まで休みとしたが、正月が明けてすぐ、中学や高校の入試本番が始まる。休み所ではない。4日からの講習会の予習や新年度の準備で正月休みは忙殺されるのが常である。今年も同じだ。21世紀よ、こんにちは、と世間並みに新世紀の始まりを楽しみたいが、その暇はなさそうだ。入試が終わってからゆっくり味わおうと思う。さて、3月から始まる新年度は、全てのクラスを完全個別指導にする予定だ。1月中には新年度の案内を更新したい。
 今年を振り返ることは、20世紀を振り返る事でもあろう。色々な思いが錯綜しているが、今月の「館長から君へ」にまとめてみようと思う。今日中には更新するつもりだ。
 それでは、20世紀の最後の記念すべき日に、こうして仕事に精を出せる事を感謝して21世紀の夜明けを待ちたい。
 良い年を迎えられん事を。 

12月9日(土)

 本日の午前中、リフレッシュイベントとして、朗読会が開催された。
小学生の部では、宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」を、中学高校生の部では、阿川弘之の「雲の墓標」を朗読した。朗読は館長の私が自ら担当した。どちらの作品も昔読んで感動したものであり、館長にとっては思い出深いものである。小学生の部では7人が集まり、中高校生の部には4人が集まった。こじんまりした朗読会ではあったが、極めて充実した時を過ごした気がする。参加した塾生たちも満足してくれたようである。「よかった。」と言ってくれたので、昨日夜中の3時までかかってテキストや参考資料を用意した身にとってはホットした次第。来年もまたやって欲しいと言う声もあり、うれしい限りだ。また参加した中3生の一人には、特攻隊で戦死した遠い親戚の者がいるとかで、「雲の墓標」の朗読では読む方も聞く方も楽しむというより真剣な雰囲気の方が強かった。次回が楽しみである。

12月2日(土)

 昨日の夜は、11時半まで中3生の進学相談があった。挑戦するべきか、無難な所で確実に決めるか、二人で迷った。結局、挑戦する事で決まったが、これからお互いに大変だ。ここまで話し合ったのだから、もうやるっきゃないだろう。県立入試まで後、3ヶ月もない。何としてもお互いに満足のいく結果を出したいものだ。
 今月の第2土曜日のリフレッシュイベントは、久々の朗読会に決まった。小学生の部と中学生以上の部に分けて行う予定だ。詳しくは後日、この日誌の中で報告したい。
 今月は冬期講習会の準備と、柔道の稽古納めの館長特訓乱取(これは、館長がしごかれるという館長にとっては恐るべき特訓稽古だ。)、それから、柔道門生たちとの忘年会、さらには元講師や現スタッフや講師などとの忘年会、そして小学生英語のクリスマスイベントなどなど、行事が目白押しである。
 21世紀が後少しでやってくるが、感慨に浸っている暇はなさそうである。今年の暮れも忙しい。

11月13日(月)

 連日、進学相談の面談が続いている。昨日の日曜日も特別に時間を取って面談を行った。親からの相談や本人からの相談、あるいは親子そろっての相談など、時間の調節をするのが大変である。学校の三者面談が、たった5分で終わり、学校側からは何の説明もなかったと、不満を述べる親もいれば、担任の先生がまともに相手をしてくれないという生徒からの声もあった。勿論、親身になって相談にのってくれる先生もいるらしいが、大方は不安感と学校への不信感が募っているようだ。いっそのこと、学校は一切の進学相談をやめ、また内申書もなくし、本人の責任と実力だけで進学を行う制度にした方がいいのではないか、という気がする。願書提出などの手続きにも学校は一切タッチしないような制度にするのだ。相談したければ塾など民間の相談機関を利用すればいいのではないか。これだけ情報化が進んでいる時代なのだ。インターネットでも自由に出願できたり、入試情報が入手できるようにすべきだ。こうした意見に対して、情報の社会的独占や偏りを恐れての反対もあろうが、基本的にこの社会は自由競争を大原則としている事を忘れてはならない。自己の責任と努力によって道を切り開いていくべきだ。いずれにせよ、学校という機関に多くを求めすぎているような気がする。これだけ価値観が多様化してくれば、学校という制度の対応力では自ずと限界があろう。そのことを国民も理解する事が必要だ。学校は大切な所だが、それを決して否定はしないが、教育の全てを学校に押し付けるのは間違っている。家庭や民間と、役割分担をすべきだ。勿論、相手は人間なのだから、杓子定規な線引きはすべきだはないだろう。しかし、学校の役目を縮小し、民間の教育システムをもっと活用すべきだ。家庭も再構築しなければなるまい。とにかくこのままでは子供たちの才能やエネルギーが無益に消費されているような気がしてならない。早急に教育制度を改革すべきである。

11月6日(月)

 先週の土曜日の柔道は中3生3人の2級昇給祝いがあった。お祝いといっても祝賀会を開いて飲み食いする訳ではない。地獄の特訓乱取をするのだ。普段通りの稽古をしてから、疲れている所をさらに、黒帯相手に5本の連続乱取を行うのだ。この時、黒帯は絶対に情けをかけてはならないというのが掟である。相手の技を絶対に受けてやってはならないし、かけさせるすきを与えてもいけない。ひたすら投げまくるのだ。中3生は勿論反撃して、攻撃していいのだが、大抵は技をかける暇もなく、徹底的に投げ飛ばされ、粉砕される。しかし、投げる方もこれは大変だ。先輩たちもくたくた、後輩たちも勿論、ぐちゃぐちゃになる。途中で立ちあがれなくなったり、棄権したら、不合格だ。これに耐えて、初めて2級の茶帯を締めることが出来る。今までの練習や実績も条件だが、最後の難関としてこの乱取がある。今回は3人とも見事にこれに耐え抜いて、合格した。おめでとう。次回の稽古からはさらにお前たちに対する稽古のレベルが上がって厳しくなろう。試練はまだまだ続くのだ。これこそ若者の道である。精進せよ。

10月7日(土)

 イスラエルにおける紛争が拡大しているのを気にしていたら、ユーゴスラビアで大統領が退陣に追い込まれた。国際情勢は一瞬の油断も許さずに動いている。詳しい様子を知ろうと、いろいろテレビをかけてみたが、これほどの事件が起きているにもかかわらず、それほど大きくは取り上げてはいなかった。テレビが大衆娯楽機となっているとはいえ、国際ニュースの取り扱いが余りにも少なすぎる。報道管制でも敷かれているかのようだ。国際化と叫ぶ割には日本人は国際的なニュースに関心がないようだ。塾生たちも国際的な問題への関心は少ないようだ。高校生や中学生の一部には関心を持っている者もいるが、全体としては少ない。以前、国際ニュースを解説する時間を塾で設けていたが、なかなか時間の調節が難しく、1〜2年で途切れてしまったことがある。もう一度復活させてもいいかなと思う。今度は無理のない時間調節をして続けたいと思う。ところで、オリンピックの影響か、柔道場への問い合せが毎日のようにある。実際に入門するかどうかはわからないが、見学したいという問い合せが多い。これは大歓迎だ。その中から一人でも二人でも入門者が出てくるかもしれない。楽しみだ。

10月4日(水)

 私立中学・高校の学校説明会が毎日のようにある。全部は回り切れないのでさしあたり大事だと思われる所から優先的に出席しているが、それでも毎日のように出て行くわけにもいかず、スケジュールの調節が大変である。私立学校の先生たちの切実な気持ちも分かるが、必要な入試情報だけならばEメールやFAXなどでも十分だろうし、ここまで説明会なるものを開かなくても良いのではないだろうか。それに膨大な量のパンフレットが毎日のように郵送されてくるが、資源の無駄遣いなようで気になる。各塾に送っている先生方の努力を思えば、大変失礼な言い方だが、何か他の方法がないだろうか、ということである。塾側も学校側も今後の広報宣伝のあり方を話し合った方が良いのではないか。また、これに関して、進学相談会というイベントが盛んだが、誰が主催するにしろ、それほど意味があるようにも思えない。これも別の方法を考えるべきではないか。受験希望者の学校見学会はまだ意味があろうが、館長自身、開成に合格した時は、試験の数日前に交通機関と場所の確認のために校門の前まで行った記憶があるが、それ以外に事前の情報は何も知らなかった。両親も全くこの学校に関しては知る所はなく、学校や塾の先生がいい学校だから受けたらどうか、と薦めたので、何だかわからないが、じゃあ受けてみろよ、てな具合だったように記憶する。館長自身は合格してから、まわりからびっくりされたり、騒がれたりして、ようやく全国トップレベルの学校だとわかったくらいである。確かに塾に通って、また家庭でも勉強はしっかりしていたが、受験する学校に関してはほとんど情報を集めたりするようなことはしなかった。両親も同様でそんなに大騒ぎはしていなかったと思う。今日のような情報が氾濫しているような環境はちょっとおかしいのではないか。また、目の色を変えて、説明会や見学会に夢中になっているのも、騒ぎ過ぎの感じがする。大事なことは受験生が普段からしっかり勉強することだ。情報なんかに振り回されずに勉強に専念するほうが大切である。情報は必要ないと言っているのではない。近頃の人たちは振り回され過ぎているといいたいのだ。それともう一つ、よく保護者の方から、あるいは塾生たちから開成合格の秘策は、と聞かれるが、実際には特別なものがある訳ではない。館長自身は参考書をボロボロになるくらい繰り返しやって、そのうちにバラバラになり、やむなく母親が4科目とも2冊目を買ってきたのを覚えている。算国理社の4冊とも完璧にやりこなし、さらにレベルの高い問題集を各科目3冊ずつ計12冊くらいは完璧に全問題ができるようにしたが、ただそれだけである。変わったことは何もしていない。他の塾ではいかにも秘策があるようなことを言って塾生を集めている所もあるが、そんなものはない。合格した本人が言うのだから本当だ。開成の後輩たちからもよく話を聞く機会があるが、皆同じだ。要するに何が言いたいのかというと、情報も大切だが、情報に躍らされたり、振り回されたりしないように気を付けよ、と言いたいのだ。とにかく勉強しなさい。 

10月3日(火)

 中間対策に追われている。塾生たちは黙々と対策問題に向かっている。個別進学相談も同時進行で行っているので食事をとる暇もない。トレーニングの時間が余りとれないのが残念だが仕方あるまい。稽古中にけがをした右足もかなりよくなってきた。単なる打ち身なのだが、ひどい内出血をして時間がかかってしまった。しかし今週の稽古はいつも通りできそうだ。試合も近いのでたっぷり門生たちの相手をしなくては。
 ところでオリンピックの柔道では審判のことが問題となったが、篠原の態度は立派だったと思う。次の機会には文句無しの一本を決めてもらいたいものである。あれは確かに「内股すかし」で篠原の一本勝ちとするのが順当な所だろうが、1パーセントぐらいは、あの主審のような判定も考えられないではない。いずれにしろ審判は人間がやるものであり、ルールもあるのだ。文句を言いたい日本人の気持ちもよくわかるが、ここは篠原の態度を称えて彼の雪辱を祈ろうではないか。

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