館長の読書案内

【館長の読書案内】(11月30日更新)

【小・中学生へ】

(1)「モモ」(ミヒャエル・エンデ)

 現代人は時間に追われる毎日です。心に余裕がなくなっています。もっとゆったりとした時間の流れに沿った生活をしたいと思いながらもそれができないのが現代文明なのです。本当にこのままでよいのでしょうか。この本を読むと君たちの明日からの生活に何か変化が起こるかもしれません。それはとても勇気を必要とするものでもあります。館長はこの本から生き方のヒントをもらいました。とても大きな影響を受けています。

(2)「路傍の石」(山本有三)

 没落した士族の家に生まれた一人息子愛川吾一は、貧しさのため、希望していた中学への進学もできず、呉服屋に奉公に行かなければなりませんでした。明治という時代を背景に、主人公吾一は貧しい生い立ちに耐え忍びながら成長していきます。福沢諭吉の「学問ノスゝメ」を読んで発奮した吾一は、学問によって人生を切り開く覚悟をします。彼は恩師から「吾一というのは立派な名前だ。われはひとりなり、われはこの世にひとりしかいないという意味だ。」と教えられます。主人公がこの言葉によって勇気づけられる姿は読者をきっと感動させることでしょう。館長も中学受験勉強に追われていた頃、吾一の頑張りから元気をもらい、膨大な量の塾の宿題と日々戦った思い出があります。

【中・高校生へ】

(1)「夜と霧」(V.E.フランクル)

 ナチスドイツの強制収容所における実体験に基づいて書かれたこの本は、極限状態における人間の尊厳を描いたものとして、おそらく人類のある限り永遠に読み継がれることでしょう。「人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然とした祈りのことばを口にする存在でもあるのだ。」この著者の言葉は衝撃的です。人間とは本当に何なのでしょう。アウシュヴィッツでの大量殺戮から人間は何を学んだのでしょうか。それとも何も学んではいないのでしょうか。現代でも戦火は収まらず、人権は蹂躙されているのです。

(2)「ソフィーの世界」(ヨースタイン・ゴルデル)

 原著の副題は「哲学の歴史の物語」。と聞けば、さぞかしお堅い本だろうと敬遠する気持ちもわからないではありませんが、中身は全く違います。14歳の普通の少女のもとへ1通の手紙が届きます。中にはたった一行「あなたは誰?」。その日から彼女の周りでは不思議なことが次々と起こり始めます。生きるとはどういうことなのか?彼女は人間の原点を見つめる旅に出発します。哲学をファンタジーにしてしまったと言われるほどの不思議な物語。ソクラテスもプラトンもアリストテレスもファンタジーだって、そんな馬鹿な。いやいや、デカルトもロックもカントもヘーゲルもマルクスもダーウィンもです。まずは読んでみましょう。1ページ読んだだけで、君はもうやめられない、とまらない状態です。生きるということは素晴らしいことなのです。

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